松本清張記念館研究誌 『松本清張研究』第16号
16号の特集テーマは「清張と新聞」です。
五木寛之氏と山田有策氏の特別対談は、広く深く戦後文学を俯瞰しつつ、
清張文学の本質に斬り込んだ、魅力溢れる内容となりました。ご期待ください。
清張は生涯にわたって、新聞を読み、新聞に作品を発表し、作品内に新聞を描きこみました。
本号も、論文、エッセイそして講演録を通し、清張作品の魅力を多面的にお伝えします。
(2015年3月31日発行)
『松本清張研究』は、全国の第一線の研究者を網羅し、
さらなる研究の推進と後継者の育成をめざして、年一回、
記念館で発行する研究誌です。
清張と新聞
特別対談
・戦後文学に現われた松本清張という現象 五木寛之・山田有策
論文
・松本清張と新聞小説 十重田裕一
・清張小説のなかの新聞記者と新聞社 綾目広治
・新聞小説第一作 ――松本清張「野盗伝奇」論 山本幸正
・「砂の器」考
――社会派推理小説のレトリック、もしくは新聞小説、その読みの作法について――
中丸宣明
・少しずつ、グローバルな霧と闇へ/から ――『霧の会議』という企て 高橋敏夫
・松本清張『火の路』とペルシア文化の飛鳥東漸 久米雅雄
・松本清張の社会派推理小説と自殺・失踪
――『点と線』『ゼロの焦点』『波の塔』を手掛かりに―― 南富鎮
エッセイ
・松本清張作品と私 山口恵以子
・松本清張とヴェレミーナの私 チハーコヴァーヴラスタ
講演
・松本清張の昭和史 半藤一利
投稿
・『両像・森鷗外』私考 ――清張の採集法と鷗外史伝の叙法の接点を中心に――
・多田康廣
記念館研究ノート
・松本清張と水村美苗の「嵐が丘」体験 ――日本近代文学の豊かさと乏しさ――
柳原暁子
記念館だより
編集後記
