松本清張記念館研究誌 『松本清張研究』第九号
お待たせしました。今回の特集は「世界への視座――清張の海外取材」です。
松本清張は初期の頃から国内に留まらない「世界への視座」を持ち、最晩年に至るまで世界にその鋭い視線を向け、海外にテーマや舞台を求めた作品を世に送りつづけました。
辻居
辻井喬さんに清張を語っていただいた巻頭を始め、第一線で活躍する研究者による論文など、内容は盛りだくさんです 。
『松本清張研究』は、全国の第一線研究者を網羅し、さらなる研究の推進と後継者の育成をめざして、年一回、記念館で発行する研究誌です。
内容紹介
- 『神々の乱心』と二十年前の思い出 /佐野眞一
特集 「世界への視座 ―― 清張の海外取材」
対談
・国民作家の覚醒した意識 ―― 集合的無意識から離れて/ 辻井喬 聞き手・宮田毬栄
論文
・松本清張と世界の旅 /郷原 宏
・斉明天皇と「麻薬の酒」 ――『火の路』としてのシルクロード―― /山内昌之
・「白と黒の革命」を読み返す /酒井啓子
・『聖獣配列』を読んで /猪口 孝
・『霧の会議』の背景 /馬場康雄
・タイと太平洋戦争 ――『熱い絹』の背景 ―― /玉田芳史
・何が清張に『空の城』を書かせたか /高任和夫
・『アムステルダム運河殺人事件』 ――古典的な本格探偵小説 ―― /綾目広治
