松本清張記念館研究誌 『松本清張研究』第十号
お待たせしました。今回の特集は「同年に生を享けて―― 一九〇九年生まれの作家たち」です。
大岡昇平、中島敦、太宰治、埴谷雄高、松本清張は皆、一九〇九(明治42)年に生まれました。そして、それぞれのスタイルで時代と向き合い、作品を書きました。座談会からは、彼らが生きなければならなかった時代の形も浮かんできます。エッセイも多彩です。
『松本清張研究』は、全国の第一線研究者を網羅し、さらなる研究の推進と後継者の育成をめざして、年一回、記念館で発行する研究誌です。
特集 「同年に生を享けて ―― 一九〇九年生まれの作家たち」
座談会
・同年に生を享けて ―― 大岡昇平・中島敦・太宰治・埴谷雄高・松本清張
/半藤一利/加藤陽子/宮田毬栄/藤井康栄(特別参加)
論文
・小説家が出発するまで /菅野昭正
・廃墟の王 ――埴谷雄高と「戦後文学」の終焉―― /山口 泉
・中島敦と永遠の蛇 /宮田浩介
・太宰一〇〇年、そして清張 /細谷 博
・〈文学〉の組み替えへの反動 ―― 昭和三十年代の清張批判 / 山田有策
特集 清張作品と私
・清張より五歳遅いデビュー /内田康夫
・『古代史疑』僅か二度のお使い /井出孫六
・私の“教科書” /江川紹子
・青春の〈清張漫談 〉/杉原志啓
・清張と新本格推理 /有栖川有栖
・『日本の黒い霧』の衝撃から…… /坪内祐三
・授業で知った『点と線』 /岸本葉子
・清張の考証 /福田和也
・ワルの魅力 /唐沢俊一
・海峡と『点と線』 /斎藤克己
