青年時代の松本清張は、芥川龍之介の本を愛読し、多分にその影響を受けたことを『半生の記』に記し、『昭和史発掘』では「芥川龍之介の死」と題した一編を書き、その死を昭和史の重大事として扱うなど、多く芥川について書いています。本展示では、これら清張の文章から、芥川への眼差し、思いを紹介します。また、小倉時代に清張が手に取って読んだとされる、小野家所蔵の『芥川龍之介全集』をめぐって、芥川の東京帝大時代の同期、豐田實についても併せて紹介します。

1.開催期間
  2025年7月26日(土)~9月7日(日)

2.会場
  松本清張記念館2F 展示室出口横

3.主な展示品
  松本清張『半生の記』、松本清張『過ぎゆく日暦』
  松本清張「芥川龍之介の死」(『昭和史発掘』2巻)
  「文藝春秋 芥川龍之介追悼號」(1927.9)
  小野家所蔵『芥川龍之介全集』(岩波書店 1927.11-1929.2)
  豐田實『私の歩いてきた道』(松柏社 1973.9)
  豐田實「芥川龍之介とエドガ・アラン・ポオ」(「文学研究」1934.1)